K's Works と銘うったそれを完全オリジナルで再現するのが当初の目標でした。使われている改造ゼンマイと切り出したタイラップ・パーツの形状こそ元のままですが、戦線に戻るにあたっては更なる性能向上無くしては厳しいと言える戦況の変化がありました。中々勝てないでいた私のマシーンは形を変えて同等以上に進化していたからです。アップ・ダウンのある引き出しサーキットと違い、直線バトルは軽量であればあるほど高い速度を得られる傾向が強い事から、先ずは軽量化をどう進めるか・・・・しかし、様々な課題が見えてきました |
オリジナルはボディの加工を嫌い、シャーシのみで徹底的に軽量化を行っていました。ボディは一切いじりたくないと思う程にシルバーの車体を気に入っていたからではないかと思いますが、余裕とも言えるその戦略に一泡吹かすのは容易ではありませんでした。リベンジをするべくボディを軽くしただけでは勝てず、後輪車軸を通常より長くて重いタルガのS13シルビアの物に変更。ボンネット半分程度の僅差ながら、やっと勝つ事ができた経緯があります。その事があって駆動輪の車軸は軽量化よりも重量増しの方が性能向上につながる気がしています |
オリジナルの後輪車軸ナロー化はそれを前提にすると更なる性能向上を目指す上で不利な選択だと思いました。一方で少しでもオリジナルを尊重したいという気持ちもあり、車軸では無くホイールの重量を重くする事で帳尻を合わせる事にしました。古いチョロQで使われているロンシャンXR-4風のホイールが更に重い事を発見。回転ブレの少なさを優先し左右で違う色になってしまいましたが最終的には冒頭の写真にあるように艶消しの黒で塗装、リム部分のみ塗装を落としました。前輪も同様の作業を行い、前後のデザイン違いによる違和感を減らしています |
そして別な問題が発覚。軽量化されたシャーシを継続利用するのは難しいことが判りました。オリジナルはシャーシ各所でローダウン化の為の改造も行っていたのですが、車体前方から見ると運転席側が微妙に低く、僅かながら前輪がホイール・ハウスに干渉していました。これを修正するのはかなり大変なので未加工のシャーシを使う事にして前輪のナロー化に合わせて車軸受け部分の突起を削り落とすだけに留めました。トータルでは軽くできると予想していたので亀裂発生や折損の確率が高いクリアー・シャーシの軽量化は避けました |
ボディの選択はオリジナルが新金型のRX-7だったので車種を合わせる事にしました。大幅な軽量化を達成したボディで圧倒的な優位を目指して当初はらき☆すたバージョンのボディで作成しました。しかし、MAD系のゼンマイに合わせて刳り貫いたフロント・ウインドウの開口部がどう見てもイマイチで納得できず、若干の軽量化とボディ側でローダウンになる改造を施した高橋啓介バージョンのボディに変更しました |
最終的に殆どオリジナルと変わらない重量になってしまいましたが、元の最速王者に対して後巻きスタートで車両2台分以上の差でゴールしました。駆動輪の重量増しが効いたものと思いますが充分に余裕勝ちの状況。とにかく機能的な面ではオリジナルが持つ可能性を上手く引き出せたのでその点では満足しています。今回は見送ったシャーシの軽量化が更なる性能向上を目指す必要に迫られた時のマージンとして余裕を残している状況だとも言え、今後が楽しみな一台になってくれました。なんだかんだ言っても親バカである事は否めませんけど
(^_^;) |