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NISSAN / SKYLINE GT-R
Real Gimic ChoroQ
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始まりは走らせる事ができないディスプレイ専用の改造でした。過去に走りの性能を追った時期もありましたが、重い部類に入ってしまうボディ、ボンネット開閉ギミックやエンジン・パーツ等、初期加速の向上を目指す上でネックとなるフロントまわりの重量は致命的とも言え、走りの改造では失敗続きでした。

フラット・コースに新たに加わった障害コースでは前述のネックとなる部分が安定確保の面で逆に効果的な構造でした。パワー志向のゼンマイでは超・難関となる障害コースをクリアした上、外周のスプリント・コースにおいても重量級のボディでありながら予想以上の好成績を出して2種コースを両制覇、総合性能でダントツ・トップの戦闘力が高いマシーンになりました。

走りの性能優先の装備に変更。絶対的な安定を確保する為に上段のローラーは前後共にミニ四駆のアルミ・ローラーを装備。ローラー上部の固定は重過ぎるロック・ナットをやめてスタビ・ヘッドに変更しました。フロント中心部にはミニ四駆の擬似的な装備ですが、マスダンパー効果によるジャンプ姿勢・着地安定と上下の可動領域確保による外乱吸収効果も期待しています。Fローラーの支柱部分には最小のベアリングを装備、重量増によってウェーブ・ゾーンでの振れに対する強化を狙いました。安定確保による 『フロントまわりの重量増=加速鈍化』 を軽減するため、前輪は接地面積を最小限に改造したプラ・ホイールを採用。

装着した改造プラ・ホイール(画像・左)と改造前のベース(画像・右)ホイール。接地面積の低減はプラ・ホイール採用による低抵抗のメリットを更に向上させ、加速力だけではなく走行距離の向上も期待しています。

フロント・ローラーの中心軸になっているボルトの頭は出っ張りが大きく、ボルトの頭がコースに干渉してしまいます。それを回避する為にボルトの頭分程度を収納できるようにローラーバンパーを改造しました。昔はボルトの頭その物を削ったりしましたが、外そうとした時にドライバー受け部分が少な過ぎて大変な事になったりしたので(苦笑)、今はこの方法でやっています。

プラ・タイヤに限らず、ゴムのタイヤも写真の方法で接地面積を減らしたり、接地面全体を研磨して外形サイズを小さくする事も可能ですね。この改造はミニ四駆のシャーシを使っています。シャーシをひっくり返して電源を入れ、回転しているミニ四駆のタイヤにチョロQのタイヤを接触させて廻します。その状態で棒ヤスリを軽く当てて削っていくという方法。 リュータにチョロQの車軸を入れる方法もありますが、ミニ四駆のシャーシを使う場合はホイールを抜かずに済む点が良いと思います。強く当てても回転が落ち難いトルク重視タイプのモーターを使うと楽に作業ができます。何より全手動で作業するよりも断然綺麗に仕上がるのが ス・テ・キ (^-^

リヤ下段のローラーもアルミですが、これはカスタマブル・チョロQの限定パーツです。プラスチックより回転抵抗が強いので使う機会が無かったのですが、今回はそれが逆に良かったので使いました。上段で使っているミニ四駆のアルミ・ローラーも現在は販売されておらず再販の可能性もかなり低いと思うので、ある意味で特別な装備で固められているマシーンです。でも、GT-Rにこそ似合う装備だと思ってます。

後輪のホイールはチェリー・クーペ/X1-Rのもの。スカイライン・GT-Rにスチール・ホイールと言うのもどうかと思いましたけど、前輪にプラ・ホイールを使った時点で割り切って性能優先の選択をしました。まぁ、詰まるところは手持ちの制約って事ですね。何と言ってもフラット・コースではダントツの雨宮セブンが無残に吹っ飛びまくる新設コースを軽くジャンプしながら安定してクリアする様は実に小気味良く、頗る気に入ってます。

今回は過去に経験が無いヘビー・ウェイトなマシーンになってしまいましたが、コース作成当初はスピードMADを搭載して完走するのはほぼ無理だと思っていたのもあり、先ずはその難題を解決できた点で満足のいく改造になりました。

外周のフラット・コースも雨宮セブン以外は尽くコース・アウト、簡単に完走できない状況になっている中、総重量を感じさせない速度で何度でも完走できたのは大きな成果だと思っています。長年、どうにか強いマシーンとして完成させたいと思っていたのがやっと現実になって嬉しいのなんのって喜びまくりです。

2種のコースを両制覇したGT-R、暫くは総合性能で王者を守りたいです。

★後輪交換と随所の変更による総重量の再計測

面白くて何度も走らせていたら後輪が緩くなって外れてしまいました。何度か着け外しをしていたホイールであった為、より理想的なホイールに変更しました。重量があり加速・走行距離も向上するタイプオープン・メッシュ仕様と同等なので、いよいよ王者に相応しい装備になりました。 同時に多くの部分で見直し・変更を行いました。先ずはゼンマイのガワを白から黒に変更。重くなるのが難点なんですけど黒の方が見た目が落ち着くので。 次にゼンマイのバネをビッグフット・チョロQの物に変更。スピードMADのパワーを損なう事なく軽量化が出来、カーブで乱れ難くなるメリットをRX-7で感じた事から行いました。総体で重量増になりながら、速度計測では以前と同等なので良かったです。 難所であるウェーブ・ゾーン進入時のパワーが以前より強くなったようで後輪が激しく浮いてしまう事から後ろのローラーバンパーにもマスダンパー的な装備を追加。フロントで使っている真鍮部品は重過ぎるので最小サイズのベアリングで代用しました。 一部のワッシャー部品を小型の物に変更するなどして、変更初期で20.20gあった重量を、何とか19.93gにまで落とす事ができました。

★真鍮のウェイトをアルミに交換、0.36g軽量化

ウェーブ・ゾーンでの減速が結構に大きいので、若干不安でしたが軽量パーツに変更しました。作成当初の試みでは駄目だったのですが、後ろにもウェイトを追加したからか問題なく何度でも完走できたので入れ替えました。改めて計測した外周と内周のラップ・タイムおよび速度測定結果は以下のとおりです。

【外周コース】
速度測定 : 7.92km/h
1周目 : 1秒80
2周目 : 3秒40

【内周コース】
速度測定 : 6.35km/h
1周目 : 2秒44
2周目 : 5秒68

試験的にボディ重量が2.85gの軽量ボディ(RX-7)にして走ってみました。ここまで軽いボディでも問題なく走れてるので、少し不安で着手していなかったんですが、GT-Rのボディも軽量化の道を考えようと思っています。

★内周・障害コースでの性能向上、姿勢安定で綺麗な抜けを実現

綺麗な抜けと言うのは多分に主観的で殆ど自己満足になるかもしれませんが、納得の度合いが大きく変わるので外周コースの性能に目を瞑ってでも実現したくなりました。切っ掛けは後に作成したプレリュード余りに綺麗に抜けるので、あの走りを見ちゃうとドタバタした抜けがカッコ悪く見えちゃうんですよね。

パワーが強いと乱れ方も激しくなるので仕方ない面もあり、ブラックMAX同様にとはいかなくて当然でもあるのですが、なかなかに良い感じの抜けになってくれました。当初の可動ウェイトは前後共に廃止、ゼンマイの両サイドに固定ウェイトを装着、フロント・ローラーはミニ四駆のアルミ・シャフト・ストッパーをローラーとして使用しました。今回の変更で前輪はプラ・タイヤをやめてゴム・タイヤでいく事にしました。

★ジャンプの高さとスピードの抑制を狙ったリヤまわりの変更

チョロQカスタマブル・パーツのブリスターウイング&リヤバンパーを上下逆にセットしました。以前にアスレチック・コース仕様のホンダN360を作成した時と同じ手法で下段ローラーは装着せず上段のみにしてカーブでの速度を制限、外周でのコース・アウト抑止と内周ウェーブ・ゾーンの進入速度を抑えました。

ウェーブ・ゾーンは進入口が若干の登り勾配になっているのでパワーが強いとジャンプが大きく、先にあるカーブ・コースの壁に衝突してしまいます。ジャンプを最小限に抑える事を目的にリヤ・バンパーを変更、前輪が登りにさしかかった時にパーツが路面に触れる事で瞬間的なブレーキ効果を狙っています。

今回の変更で総重量は19.60g、外周の速度測定結果は7.19km/hでした。前輪をゴム・タイヤに変更しての数値なので上々の出来だと思っています。

★更なる安定と確実な減速を求め、プラ部品からテープに変更

直前の装備では下端・両サイドにボッチ・パーツを装着して最低地上高を下げ、早めの減速を狙いました。 残念ながら内周のスイッチ・ターンで挙動が乱れる事があり、 挙動が乱れる場所や乱れ方がマチマチであった事から変更に踏み切りました。 元のボッチ・パーツを取り去り、タミヤのミニ四駆用テープを貼り付けました。 これにより左右2点のみの接点が受け面全体となり、スイッチ・ターンでの挙動の乱れが軽減され、乱れが一定の場所に落ち着きました。これを以って以前より安定性が向上したと判断、今後は必要に応じてテープの重ね貼りで様子を見て行きたいと思っています。 ※ミニ四駆マルチテープ(黒)

★変更後の外周コース・速度測定、ラップ・タイム

今回の変更で最低地上高が上がったので外周でコース・アウトするのではないかと不安もありましたが、特に不安無く走り抜け、若干ですが速度が向上しました。 このテープはミニ四駆の世界でもスタビに巻きつけたり、前後のブレーキとして使われている事があります。 加減の良い効果があり、極端ではなく微妙な変化なので全体の性能を大きく損なわずに求める効果を得られる点で優秀なパーツと言えそうです。

【外周コース】
速度測定 : 7.36km/h
1周目 : 1秒88
2周目 : 3秒82

★姿勢制御の難しさと妥協点

画像はこの記述をしている時点で最新動画のものですが、動画を観る限りでは問題無く綺麗に抜けているように見えます。 その動画も一時停止して良く見てみるとスイッチ・ターンで派手にインリフトしている事がわかりました。インスタグラムの動画でご確認頂けますが、一時停止して見ると写真のような派手なインリフトが発生しています。

今回の変更の最大目的はこの後に通過するウェーブ・ゾーンを綺麗に抜ける=ジャンプの高さを抑え、安定した姿勢で抜ける事なので一応の成果は上がりました。現時点では繰り返し走行でコース・アウトする事も無く、特別な問題は無いと考えてはいます。 ただ、理想はインリフトを発生させずに走り切れる事なので、正直なところ残念な印象は拭えません。

インリフトの発生を確実に排除する・・・ 考えられるのは車体上部の劇的な軽量化で総体の重心を下げる、または直接的にシャーシ下部にウェイトを貼り付ける、その両方を行う。 動体視力が追いついていない(苦笑)瞬間の為にそれだけの事に挑戦する意欲は持てず、とりあえず現状で妥協することにしました。